DOSEIの日記

技術メモ+日常ログ

Lagrange の形式と Hamilton の形式

まず、Lagrange 方程式は座標変換に関して不変である。といっても、直交座標から直交座標にちょっとずらす位じゃ何の恩恵もないわけだが、これが直交座標と極座標とか、大幅に異なる座標変換をしても形が不変である。あらすごい。普通の運動方程式で書くと複雑になってしまう。その複雑な部分を吸収しているのが Lagrangian L である。これはそして、この導出には変分原理が大きく貢献する。

この表現では座標系は特に意味がないので、座標はすべての成分が対等な関係であると考えて、一般化座標と呼ばれる。一般化座標から一般化速度、一般化運動量、一般化力を定義できる。これらはデカルト座標ではその名前の物理量を表しているが、ほかの座標系ではそうではない。さらに、 N 点の運動を考慮する場合は、それぞれの点の座標を全部一つの座標としてあらわす。たとえば、 n 次元空間の場合なら、一般化座標は nN 個の成分を持つ。

さて、Lagrangian は一般化座標 q と一般化速度 q' の関数である。一般化運動量 p は q' による微分であらわされている。で、 Lagrangian L を Legendre 変換すると、 Hamiltonian H が得られる。これは、 q と p の関数となっている。これで表されるのが Hamilton の正準方程式 (canonical equation of Hamilton)。 (q,p) という座標空間を位相空間と呼ぶ。この表現は当然座標変換不変だが、運動量に関しても不変である不変な変換を考えることができる。つまり、q -> Q(q,p), p -> P(q,p) という変換に関して不変となる。もちろん、H が変化を一手に引き受けている。この変換を正準変換と云い、正準変換全体は群をなす。いやー、もう物理的解釈とかぜんぜん無視で、単に数学的に簡単になるように変形しただけだね。

…であってる?>ゼミメンバー